天皇陛下の退位と特例法案

2017年5月19日の閣議で天皇陛下の退位を実現する特例法案を決定しました。この特例法案についてわかりやすく解説していきます!

【特例法案って】

正式な法案名は「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」です。2016年8月の天皇陛下のお言葉を契機に、天皇陛下の退位について今の天皇の退位を認める法律です。この法案は「本則」5条と「付則」11条からなっています。内容については、わかりやすくかみ砕いて下述してみました。

本則

1条・・天皇陛下は83歳という御高齢でありながら、日本国の象徴として公務に精励してきた。けれど、天皇陛下は今後の活動が年齢から困難だと考えていらっしゃる。天皇陛下を深く敬愛している国民は天皇陛下のお考えはよくわかっている。だから天皇陛下の退位の実現をさせよう。皇室典範では、生前退位はできないから、特例法案を作るよ。

2条・・天皇はこの法律の施行の後は、皇嗣が、直ちに即位するよ。←天皇が居なくなると困るから *皇嗣とは「秋篠宮」の称号を継続した敬称です。

3条・・退位した天皇は、上皇とするよ。もちろん、上皇となって天皇じゃなくなっても、皇族としては変わらないし、上の二つ事項以外は皇室典範に定めるよ。だから、葬儀や陵墓については、歴代の天皇のように行います。←天皇が二人いることによる二重権力を避けるためです。

4条・・上皇の后は上皇后とするよ。

5条・・第二条の規定で皇位を継承した皇族は皇太子と同等の待遇にするよ←秋篠宮様に適応される見通し。つまり、天皇としても、皇太子としてもご活躍することになります。

附則

1条(執行期日)・・この法律は、公布の日から起算して、3年を超えない範囲で執行するよ。

2条(法律の失効)・・もし、この法律が執行する前に現天皇が崩御されたときは、この法律は効力を失い、皇室典範に則って皇位が継承されます。

3条(皇室典範の一部改正)・・この法律は特例だけど、皇室典範とこの法律は一体だと改正するよ

4条(上皇に関するほかの法令の適用)・・上皇になっても、刑法、皇室経済法、警察法などは皇族の例によります。←例えば、上皇の御所にドローンを飛ばしたら捕まります。

5条(上皇后に関するほかの法令の適用)・・上皇と同じく、上皇后についても4条と同じです。

6条(皇位継承後の皇嗣に関する皇室経済法等の適用)・・皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族に対しては、皇族費のうち年額によるものとして、定額の三倍に相当する額の金額を毎年支出します。←秋篠宮さまが継承1位となると、皇太子さまが果たしている役目を引き継ぐこととなるためお金が必要

7条(贈与税の非課税等)・・この法律による皇位継承があった場合において、皇室経済法第7条の規定により、皇位とともに皇嗣が受けたものに贈与税は課しません。←従来ならば、天皇家に伝わる三種の神器等は、相続税は法律により必要ありません。しかし、贈与の場合、贈与税が掛かってしまいます。それを防ぐための条約です。

8条(意思公募手続等の適用除外)・・皇位継承に伴う元号法等、一部の政令を定める行為については、行政手続法の規定は適用しません。←元号変えるのに、国会通していたら、元号が変わるのに何か月もかかってしまうから。

9条(政令への委任)・・この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は政令に定める←天皇は日本国の象徴であって、この法律を自ら定めたわけではないということです

10条(国民の祝日に関する法律の一部改正)・・第二条中「春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。」を「天皇誕生日 2月23日 天皇の誕生日を祝う。 春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。」に改め、「天皇誕生日 12月23日 天皇の誕生日を祝う。」を削ります。

11条(宮内庁法の一部改正)・・宮内庁法の一部を次のように改正します。←*注意、長いです。飛ばしてもOK

附則を附則第一条とし、同条の次に次の二条を加える。

第二条 宮内庁は、第二条各号に掲げる事務のほか、上皇に関する事務をつかさどる。この場合において、内閣府設置法第四条第三項第五十七号の規定の適用については、同号中「第二条」とあるのは、「第二条及び附則第二条第一項前段」とする。

2 第三条第一項の規定にかかわらず、宮内庁に、前項前段の所掌事務を遂行するため、上皇職を置く。

3 上皇職に、上皇侍従長及び上皇侍従次長1人を置く。

4 上皇侍従長の任免は、天皇が認証する。

5 上皇侍従長は、上皇の側近に奉仕し、命を受け、上皇職の事務を掌理する。

6 上皇侍従次長は、命を受け、上皇侍従長を助け、上皇職の事務を整理する。

7 第三条第三項及び第十五条第四項の規定は、上皇職について準用する。

8 上皇侍従長及び上皇侍従次長は、国家公務員法(昭和22年法律第百二十号)第二条に規定する特別職とする。この場合において、特別職の職員の給与に関する法律(昭和24年法律第二百五十二号。以下この項及び次条第六項において「特別職給与法」という。)及び行政機関の職員の定員に関する法律(昭和44年法律第三十三号。以下この項及び次条第六項において「定員法」という。)の規定の適用については、特別職給与法第一条第四十二号中「侍従長」とあるのは「侍従長、上皇侍従長」と、同条第七十三号中「の者」とあるのは「の者及び上皇侍従次長」と、特別職給与法別表第一中「式部官長」とあるのは「上皇侍従長及び式部官長」と、定員法第一条第二項第二号中「侍従長」とあるのは「侍従長、上皇侍従長」と、「及び侍従次長」とあるのは「、侍従次長及び上皇侍従次長」とする。

第三条 第三条第一項の規定にかかわらず、宮内庁に、天皇の退位等に関する皇室典範特例法(平成29年法律第   号)第二条の規定による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族に関する事務を遂行するため、皇嗣職を置く。

2 皇嗣職に、皇嗣職大夫を置く。

3 皇嗣職大夫は、命を受け、皇嗣職の事務を掌理する。

4 第三条第三項及び第十五条第四項の規定は、皇嗣職について準用する。

5 第一項の規定により皇嗣職が置かれている間は、東宮職を置かないものとする。

6 皇嗣職大夫は、国家公務員法第二条に規定する特別職とする。この場合において、特別職給与法及び定員法の規定の適用については、特別職給与法第一条第四十二号及び別表第一並びに定員法第一条第二項第二号中「東宮大夫」とあるのは、「皇嗣職大夫」とする。

【特例法と各政党の動き等】

自由党を除き、ほぼすべての与野党が、この特例法のすみやかな成立を望んでいるので、今のところは波乱なく国会を通過しそうです。しかし、与党は陛下一代限りの退位を強調しており、「天皇陛下」を使うように主張しましたが、将来の前例とするために「天皇」にするよう求める野党に配慮して、条約では「天皇」と記述されています。また、皇室典範の付則に「特例法は典範の一体」との規定を新設する規定を入れました。

しかし、女性宮家創設については法案審議と並行して、議論されている状況です。民進党は女性宮家の創設を求めていますが、自民党は女系天皇の議論に繋がるため、警戒しています。

【今後の特例法に関する見通し】

5月19日 政府が特例法案を閣議決定。国会に提出

五月中  衆議院で審議入り?

6月18日までに  特例法成立

8月8日  天皇陛下の「お気持ち」表明から一年

12月23日 天皇陛下 84歳のお誕生日

2018年1月7日 天皇陛下 即位から29年

夏ごろ  政府が新元号を発表?

12月中 天皇陛下が退位、皇太子さまが即位?

2019年元日 新元号スタートか

【まとめ】

皇室の安定性等問題はありますが、一国民として今上天皇陛下には、一日も早く多忙な日々から解放されて穏やかな日々を過ごしてほしいですね。

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